冬になるとバイクのエンジンが掛かりにくくなる・・・。
こういう時ってどうすれば良いの?
こんなお悩みを解決します。
当記事では、下記について記載しています。
当記事の内容
- エンジンが掛かりにくい原因
- エンジンが掛かりにくい時の対処法
- エンジンが掛かりにくい時の注意点
気温が下がってくるとバイクのエンジンが掛かりにくくなることがあります。
故障しているわけではないし何度かエンジンを掛けていると、そのうち掛かるので特に気にしていない人も多いです。
しかし急いでいるときなどはスムーズにエンジンが掛からないとイライラしてしまいます。
寒い時にバイクのエンジンが掛かりにくい原因と対処方法について詳しく解説します。
エンジンが掛かりにくい原因とは
冬など気温が下がるとエンジンが掛かりにくくなる原因には、いくつかの種類があります。
1つの原因でエンジンが掛かりにくくなることもありますし、複数の原因が影響しあっている場合もあるため明確に原因を特定することは難しいです。
エンジンが掛かりにくくなる原因は、大きく分けて
- エンジンの点火
- バッテリー
- エンジンオイル
- 各パーツの劣化やトラブル
などがあります。
エンジンの点火
エンジンは、空気とガソリンを混ぜた混合気に点火することで始動するのが特徴です。
混合気が良い点火をするためには、適度な量のガソリンが水滴状ではなく霧状になっていなくてはいけません。
霧状にキレイに吹き出していれば点火しやすくなります。
気温が下がると比例して空気密度が増してしまい酸素濃度も上昇します。
この場合、噴射するガソリン量を増加させなくては点火が上手く起きません。
しかし、このような気温によって起こる混合気の変化にガソリン量を調節する機能が備わっていない場合にはエンジンが掛かりにくくなるのです。
気温の低下で良い状態の混合気ではないため、エンジンがなかなかかからないという結果になります。
バッテリー
冬場などにエンジンが掛かりにくい原因として注目してほしいのが、バッテリーです。
バッテリーの力が落ちているとセルモーターの勢いが落ちてしまいます。
一般的にバイクに使用されているバッテリーは、鉛バッテリーです。
鉛バッテリーは化学反応を利用して電力を作っています。
気温が低くなると化学反応が起きにくくなり自然放電も多くなるため、バッテリーの性能が落ちて電力が減少してしまうのです。
バッテリーが劣化していないかチェックしましょう。
エンジンオイル
気温が下がるとエンジンオイルは固くなってしまいます。
エンジンオイルはエンジンパーツをスムーズに動かしたり、気密性をキープしたりと様々な役割があるのが特徴です。
エンジンオイルには粘度があり、エンジンが調子よく動くためには固すぎず柔すぎない状態でなくてはいけません。
エンジンオイルが冷えて固くなるとエンジンが掛かりにくくなります。
各パーツの劣化やトラブル
エンジンで火花を飛ばして点火するプラグも、気温が下がると点火力が低下することがあります。
低気温の時にはセルモーターの回転に電力を大幅に使用します。
そのため点火プラグへの電力が減少し、十分な点火を起こせないことがエンジンの掛かりにくくなる原因の一つです。
その他にもエンジン内に燃えカスなどがたまってエンジン動作に不具合が生じていたり、マフラーが詰まっていたりと、パーツの汚れや劣化が関係していることもあります。
エンジンが掛かりにくい時の対処方法
寒い時にエンジンが掛かりにくい時には、キックスターターを試しましょう。
これが一番すぐにできる対処法といえます。
方法としてはセンタースタンドを立てて、メインスイッチをONの状態にします。
キックスターターレバーを出し、足で勢いよく踏んでエンジンを掛けてください。
何度か繰り返せば、エンジンが掛かる確率が高いです。
バイクに乗るたびにエンジンがスムーズにかからずに困る場合には、バッテリーやパーツの点検を行いましょう。
バッテリーが劣化しているとエンジンのコンディションに影響しますので、必要があれば新品に交換するのも有効な方法です。
バッテリーが原因でエンジンが掛からない場合には、緊急手段としてジャンプケーブルを使用する方法もあります。
ジャンプケーブルで自動車とバイクをつなぎ、自動車から十分な量の電力をバイクに供給してエンジンを掛ける方法です。
電力不足であっても自動車から電力を引っ張ってくることで簡単に解決できます。
次におすすめなのが、エンジンオイルに適切な粘度のものを使用しているのか事前にチェックしておくことです。
夏場など気温が高い時には問題がないエンジンオイルでも、冬場には粘度が固すぎてマッチしていないケースがみられます。
この場合には、冬場の気温に合わせた柔らかめのエンジンオイルに交換してみましょう。
オイルの粘度はメーカーによって、それぞれ推奨されています。
基本的にメーカーが推奨しているエンジンオイルの粘度であれば問題は起きにくいのですが、快適なバイクライフのために夏と冬でエンジンオイルを使い分けているユーザーも多いです。
エンジンオイルの選び方などがわからない場合にはバイクショップなどに相談してみましょう。
エンジンオイルを交換する際には、気温が本格的に下がる前に忘れずに行うのがポイントです。
点火プラグの劣化が原因の場合には、早めに交換をしましょう。
プラグレンチを使用すれば、自分でも点火プラグから十分に火花が出ているかを確認することが可能です。
ただしプラグを取り出して、プラグコードとバイク本体のアースをつなぐ必要があるため、不安な場合にはバイクショップへ依頼しましょう。
バイクのエンジン内に汚れがたまりバルブなどに詰まることを「カーボン噛み」といいます。
カーボン噛みが起こるとエンジンのかかりが悪くなる、または全く掛からないというトラブルが起きるのが特徴です。
エンジンの掛かりが悪い場合には、カーボン嚙みが起きていないかも確認しましょう。
カーボン噛みはエンジン内をキレイにするオイルを適切に使用することで予防できます。
普段のメンテナンスから、しっかりと対策を行うことが大切です。
エンジンが掛かりにくい時の注意点
寒い時にエンジンが掛かりにくい際には、キャブレターにお湯をかけて温めると良いという話が有名です。
確かに即効性があり、エンジンが掛かることもあるため有効な手段として実践している人もいます。
バイクが冷えて上手く作動しないのなら、温めればよいというストレートな対処方法です。
用意するものも、お湯だけなので手軽だといえます。
ただし、熱湯をバイクにかけることで、ゴム製のパーツが熱で傷む可能性があるので注意してください。
またお湯がエアークリーナーを濡らしてしまうと、エンジンの掛かりは良くなるどころか悪くなってしまいます。
キンキンに冷えたバイクのボディに熱湯をかけると、急激な温度変化でパーツが損傷したり変形したりするリスクもあります。
熱すぎるお湯をかけるのは避けましょう。
急いでいる時には、お湯を沸かす時間がないという点もデメリットです。
熱湯を取り扱うため、やけどにも注意しなくてはいけません。
お湯に代わる比較的安全な方法として、ヘアードライヤーの温風であたためる方法もあります。
お湯を沸かす手間は必要ありませんが、バイクの近くにコンセントがないと使えない方法です。
また、お湯よりもバイクを温めるのに時間がかかりますので余裕をもって準備をしておきましょう。
寒くなる前に対策をしよう!
気温が低くなると、エンジンがなかなか掛からないというケースが増えます。
エンジンが掛かりにくくなる原因は、エンジンの点火やバッテリー、エンジンオイルなど様々です。
エンジンが掛かりにくい状態が続く場合には、寒いことが原因だけではなくパーツの劣化や故障が隠れていることもあります。
寒くなる前にバイクを点検しておきましょう。
今回は以上です。
それでは、また!!