冬の間は、バイクに乗らない。
その間は、どうやって保管すると良いの?
こんなお悩みを解決します。
当記事では、下記について記載しています。
当記事の内容
- 冬季のバイク保管方法
- 保管前の準備
- キャブレター車について
冬もツーリングを楽しむバイカーがいる一方で、寒い時期はバイクに乗らないという方も多いのではないでしょうか。
長期間乗らないバイクは、劣化を防ぐために正しい方法で保管する必要があります。
この記事では、冬のバイクの保管方法の基本から、愛車を守るために注意すべき点まで紹介します。
寒い季節に備えて、今一度チェックしてみてください。
そのまま放置はNG!冬季の保管方法の基本
バイクはデリケートな部品も多く、1ヶ月ほど乗らないだけでもサビなどの劣化が起こってしまう可能性があります。
そのため、積雪や路面凍結のある寒い地域で乗れなくなる場合はもちろんですが、乗るつもりでそのまま放置してしまったという事態を防ぐためにも、寒くなる前にバイクの冬眠準備をしておくのがおすすめです。
バイクの保管の基本となるのが、保管環境を整えることです。
バイクにとって最も良い環境は、雪や雨風の影響を受けない屋内保管ですが、難しければ、屋根がある駐車場や軒下などでの保管が良いでしょう。
地面は、土など湿気の多い場所よりコンクリートの方が劣化を防ぐことができます。
また、空調が整えられた屋内での保管以外の場合は、バイクカバーをかけることが必須です。
乗らない間も雨風や粉塵、紫外線から愛車を保護することができる他、盗難防止にも繋がります。
特に冬は寒暖差が大きくカバー内で結露が発生してしまう可能性があるため、湿気を吸収してくれる毛布などをかけてからバイクカバーをするとより効果的です。
土の地面で保管する場合などは、定期的にカバーを外して湿気をとると良いでしょう。
積雪がある地域では、可能であれば雪の影響がない室内保管がベストですが、屋外保管の場合は、つららが落ちて車体が傷つくことのない場所を選びましょう。
さらに、バイクカバーを地面に固定して雪が舞い込むのを防いだり、酸化を防ぐため、各部品をグリスアップし燃料添加剤を使ったりといった湿気対策を強化する工夫が必要です。
なお、寒い地域にあるバイク店では、冬の間バイクを預かって屋内保管してくれる場合もあるので、そのようなサービスを利用するのもおすすめです。
保管前の手順
長期間の保管をする前の準備として、まずは車体や各部品についた汚れを落としておきましょう。
汚れが付着したまま時間が経過すると、落ちにくくなるだけでなく、サビや腐食の原因になることもあります。
特にチェーンは、汚れやサビなどで固着が起こると交換せざるを得ない場合もあるため、保管前には念入りな洗車がおすすめです。
また、ガソリンが中途半端に残っている状態だとタンク内の空間に結露が発生して、サビの原因になるだけでなく、その水分がエンジンやキャブレターに影響を及ぼす可能性もあります。
そのため、保管前にはガソリンを満タンにしておきましょう。
可能であれば、オイル交換もしておくと良いでしょう。
エンジンオイルはエンジンをかけるたびに汚れていくので、エンジンに負担をかけないようきれいなオイルに交換した状態で保管するのがおすすめです。
また、バッテリーは長期間エンジンをかけない状態だと放電しあがってしまう可能性があるので外しておきましょう。
外す際は、必ずマイナス端子から外します。
プラス端子から外すとショートして危険なので、注意が必要です。
バッテリーは寒さにも弱いので、外してしまい屋内で保管するか微弱電流で充電を続けるトリクル充電で劣化を防ぐと良いでしょう。
暖かくなって始動させる場合には、バッテリーはプラス端子から取り付けましょう。
長期間の保管に備えて、タイヤの状態を保つための手順も重要です。
タイヤは自然と空気が抜けていくため、空気圧を通常より10~20パーセントほど高くしておくのがおすすめです。
さらに、可能であればタイヤを浮かせて保管すると、長い時間同じ接地面に重力がかかることによりタイヤが変形したり傷んだりするのを防ぐことができます。
サイドスタンドのバイクの場合は、メンテナンススタンドなどを使えばタイヤの劣化を心配せずに保管が可能です。
メンテナンススタンドがない場合は、定期的にタイヤの接地面を変えるだけでも変形などを防ぐことができます。
キャブレター車の場合の注意点
愛車がキャブレター車という方も多いことでしょう。
その場合は、長期保管前に必ずキャブレター内のガソリンを抜いておく必要があります。
通常キャブレター内には常にガソリンが入っていますが、長期間エンジンをかけない場合は、そのままにしておくとガソリンが劣化してキャブレターが詰まってしまい、高額な費用をかけてオーバーホールをしなければならなくなるなどリスクがあります。
そのような事態を防ぐため、まずは燃料コックをOFFにして、キャブレター内にガソリンが送られるのを遮断することから始めましょう。
燃料コックがONのままだと、保管中にキャブレター内のガソリンが揮発することでさらにガソリンが送られてしまい、各部品の劣化に繋がります。
OFFがない車種やPRIという表記がある車種もありますが、その場合はPRIにはせずONのままで問題ありません。
ガソリンを抜くには、内部のガソリンが排出されるようにキャブレターのドレンのボルトを緩めましょう。
ガソリンが完全に流れ出てこなくなれば完了です。
最近の主流であるインジェクション車の場合には、そもそも燃料コックがなくガソリンの揮発もないため、そのままで問題ありません。
『インジェクション』と『キャブレター』の違いについては、別記事でご紹介しています。
下記にリンクを貼っていますので、気になる方はぜひご覧ください。
『インジェクション』と『キャブレター』の違い【メリット・デメリットをご紹介!】
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ポイントはサビ対策
冬の長期保管において一番のポイントとなるのが、しっかりサビ対策をすることです。
サビが発生すると各部品が劣化して機能しなくなり、いざバイクに乗ろうとするとエンジンがかからないなどトラブルの原因となってしまいます。
また、部品の交換が必要になると予想以上の費用がかかる可能性もあります。
そのため、各部品をオイルで手入れすることが重要です。
また、出費にはなりますが、燃料添加剤や防サビ効果のあるスプレーなどを使ってサビ対策に力を入れるのもおすすめです。
例えば、燃料添加剤はガソリンタンクに入れておくだけで酸化や劣化、結露によるサビの発生を予防する効果が期待できます。
潤滑を良くしたり車体を保護したりといった効果のあるシリコンスプレーは、サビを防ぎながら普段の手入れにマルチに活用できます。
このようなグッズを使えば、効率良く効果的に保管に備えることが可能です。
冬の長期保管前にはしっかり準備を
冬の長期保管は湿気などのリスクが多いため、愛車を守るためにしっかり備えることが重要です。
保管環境を整えて必要な手順を踏み、安全にきれいな状態で保管しましょう。
スプレーなどを使って、効果的にサビを予防するのもおすすめです。
保管中、定期的に結露やタイヤの状態をチェックするのも状態を保つポイントと言えます。
寒くなる前に、バイクの保管準備を見直してみてはいかがでしょうか。
今回は以上です。
それでは、また!!